おたく:人格=空間=都市 ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展-日本館【赤色の本4】
先日はフェティシズムあふれるビザール・イラストを紹介しましたが、フェチ(おたく)繋がりで、ヴェネチア・ビエンナーレで取り上げられた、日本の”おたく”についての本を持ってきました。
おたく:人格=空間=都市 ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展-日本館 出展カタログ
ヴェネチア・ビエンナーレで出展された日本館のカタログです。
2004年9月に開幕する、ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展。
各国代表の精鋭建築家たちがしのぎを削るアリーナに、日本から送り込まれるのは、コミケや秋葉原などの「おたく空間」。
その会場で販売されるカタログは、大嶋優木+海洋堂の新作フィギュア「新横浜ありな」が付属する特別仕様です。
フィギア付きだったかな…?手元にはカタログしかありません。カバーがあまり美しくなかったので、カバーを取ってコレクションしています。日本らしい朱色が美しいです。
Amazonでは、付録のフィギア(なんでも服が脱げるらしい)の出来やそちらにフォーカスされたレビューが多いのが、この本らしいというか何というか。
”あくまで海外でオタクなモノが展示されたというのがスゴイ(面白い?)んであって日本に住んでいる我々にとっては目新しい情報はありません”というレビューもありましたが、こうやって今は当たり前に思えることも資料にまとめることも大事かなと思います。
例えばバブルや大阪万博や。その当時は目新しくないと思っていても、あっという間に懐かしさの煌めきを帯びてしまうものです。
この展示も2004年のもの。OTAKU渦中にいる方にとっては既に古臭い内容かもしれませんね。
内容はビアンナーレらしく、多言語(イタリア語・英語・日本語)で記載されています。こういったアート本の常ではあると思うのですが、文章が専門用語だったり抽象的な表現の羅列で小難しく 、あまり読みやすくはありません。
建築展だということもあって、個々の作品の解説というよりは、空間についての解説が主です。例えばインターネットのオンラインゲームやレンタルショーケースなど。
海外にもANIMEやOTAKUは普及した感はありますが、異国の方々はこのカタログをどんな風に受け止めるのでしょうか。
おたく:人格=空間=都市 ヴェネチア・ビエンナーレ第9回国際建築展-日本館 出展カタログ
■次回
今回はOTAKUの”空間”にテーマを絞ったカタログでしたが、次回はOTAKUの”アート”を生み出す会田誠さんを持ってきますね。次回もお楽しみに。