The Fantastic Art of Beksinski (Masters of Fantastic Art S)【黒色の本7】
先日は、2億年後の世界が描かれた漫画を紹介しましたが、今回も、人間以外の生物がこの地球を支配するオドロオドロしい画集を持ってきました。
The Fantastic Art of Beksinski (Masters of Fantastic Art S)
ベクシンスキーは、ギーガー(エイリアンの生みの親)と並び有名な暗黒SF(?)画家です。
作品では、死、絶望、破損、廃退、廃墟、終焉などが描かれ、それは不気味さや残酷さと同時に荘厳な美しさを感じさせる。独特の世界観から多くの支持を得た画家である。
非常に人気のある画家で、まとめサイトでも度々取り上げられています。
やはり私も例に漏れず、ベクシンスキーの退廃的な美しさがとても好きです。「人間外の生物が支配する世界」とは最初に書きましたが、そもそも生物なのか。
怖いけれども美しい。人間の亡骸のようなその生き物たちは、まるで在りし日の人間の執念 ―時に愛情であったり憎悪であったりするもの―を結晶化して風化させたような、激しさを感じさせるとともに経た時間までも感じさせる、非常に稀有な姿を見せてくれます。
こちらの本は大判で、ベクシンスキーの代表的な作品が収められています。絶版なのか2万超えの高値が付いていますが、ベクシンスキーは多数の画集が出ているため、これではなくても好み(&手頃)な作品が見つかると思います。
The Fantastic Art of Beksinski (Masters of Fantastic Art S)
自分が買った時は2000円を割っていたのになあ。
※※ この本に似た作品にリンクします。お好きな次回を選んでください ※※
■次回
今回は空想生物が描かれた画集を紹介しました。次回も空想生物が描かれた、やや子ども向けの絵本を持ってきます。次回もお楽しみに。
■次回
不気味さと美しさが同居する作風といえば、ウィトキンも有名です。アンブロタイプ写真(腐食銅板のような質感の写真)が映し出すデカダンスゴシックをお楽しみください。次回もお楽しみに。