佐藤雅彦 ggg Books 71(スリージーブックス 世界のグラフィックデザインシリーズ71)【白色の本11】
先日は、くすりと笑える珍アイデア道具集を紹介しましたが、今回はアートとしても完成度の高い、とびきりのアイデアを具現化する佐藤雅彦さんの作品集をもってきました。
佐藤雅彦 ggg Books 71(スリージーブックス 世界のグラフィックデザインシリーズ71)
「バザールでござーる」等の広告を多数手がけたり、哲学や経済を分かりやすく紐解く本の執筆、ゲーム「I.Q」、教育番組「ピタゴラスイッチ」の制作と多彩に活躍してきた。ここ数年は、慶応義塾大学で表現と教育を軸にした研究活動を行い、各方面から注目を集めている。この作品集では、佐藤雅彦のグラフィックデザイン作品に焦点を当て、よく知られたコマーシャルな仕事ではなく、あまり公にされてこなかった個人的な仕事が集められている。
個人的には「ピタゴラスイッチの佐藤さん」というイメージがあったのですが、
ゲームの作成や広告、手広く仕事をされています。
内容はグラフィックシリーズだけあり、印刷物が主に取り上げられています。
こういった紙モノの活動はあまり知らなかったので新鮮です。
細かい直線や弁当的な詰め込み方。
流石に今となっては古い感じも漂いますが、
当時はきちんとその最先端を切り取っていたのでしょうね
佐藤雅彦さんらしい、「お」と思わせるアイデア的写真も少しだけ載っています
巻頭に発想のための短い文章が載っているのですが、
「新しいものは(新しさ故に)人に理解されない。理解できる、と、新しい、の間を言語化する事が必要」と書かれており、
かなり理論建ててデザインされていると感じました。
やったことがなくて、やられたことがなくて、まだ言語化されてないけれど「これは面白いんじゃないか」というのをジャンプして見つける。ジャンプしたあかつきには、それを言語化できるんですけど。もう毎回ジャンプを入れようとしているんですね。
佐藤雅彦 ggg Books 71(スリージーブックス 世界のグラフィックデザインシリーズ71)
※※ この本に似た作品にリンクします。お好きな次回を選んでください※※
■次回
こちゃこちゃ書かれた紙モノを読むのがお好きな方へ。
00年代出版で、少し時代を感じさせる所も似ている漫画です。
■次回
思わず「お」と驚くのがお好きな方へ。
古くからある「騙し絵」をわかり易く解説した一冊。勿論絵も豊富です。