未来図書

未来食堂の蔵書一覧。画集や写真集などの珍しい本を紹介しています。

ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)【水色の本2】

 
先日は”女性のねじれたアイデンティティのあり方”をテーマにした、やなぎみわさんの作為的写真集を紹介しましたが、その作品のレビューに”マグリットに相通ずるものがあるような気がする”とありましたので、今回はマグリットの作品集を持ってきました。

 
ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)
 
ルネ・マグリット―1898-1967

 
今持っているこの本は絶版のようですね。25周年で新たに出版され直したようです。編者とページ数が同じなので内容は同じだと思われます。1400円。安い。

 
マグリットは有名ですから、ご存じの方も多いのでは。
ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)

 
作品の経緯なども書いてあります。余談ですが、画集の解説文ってどうも読みづらくないですか?目が滑るというか。専門用語がいまいち理解できていないからかな。申し訳ない。
ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)

 
作品の大きさは、大型本だけあって楽しめます。マグリットの、時が止まったようなシュールな絵が好きです。
ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)

 
マグリットを理解するにはこちらの謎解きが追加されているMook本の方が、良さそうかなと思いました。個人的には、いま持っている画集と比べると大きさがひと回り小さくなって作品点数も少なくなるので、買い直すことはないと思いますが。
 
しかし、やなぎみわさんの作品と似ている所があるかな?やなぎさんは、被写体一人一人がキャラ立ちしていて、その醜悪さを捉える作風だと思うのですが、マグリットは人間一人一人が没個性的ですよね。
あ、〈エレベーター・ガール〉かな?〈エレベーター・ガール〉の没個性的な感じと、大量生産される山高帽の男たち(や、顔のない女性たち)は、確かに相通じる物がありますね。
ルネ・マグリット―1898-1967 (タッシェン・ビック・アート・シリーズ)

 
ルネ・マグリット―1898-1967

 
■次回
マグリットと言えば、個人的には”青空”です。マグリットの描く空は本当に綺麗。”青空”繋がりで、次回は青空が印象的な詩集を持ってきます。次回もお楽しみに。
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