未来図書

未来食堂の蔵書一覧。画集や写真集などの珍しい本を紹介しています。

らくだこぶ書房21世紀古書目録【緑色の本1】

 
先日は、”危ない系”と謳われた、いわゆるサブカル系の写真集をまとめて解説しているボリュームある一冊を紹介しましたが、今回は、この世に存在しない本をまとめて解説している不思議な一冊を持ってきました。

 
らくだこぶ書房21世紀古書目録
 
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
Amazonにもレビューが載っていました。

ある日、未来の古書目録が届いた。半信半疑で注文してみると、摩訶不思議な本が次々と目の前に現れた。想像力と創造力を駆使して、書物の世界に遊ぶ、空前絶後の奇書。


 
”未来の古書目録”! なんという蠱惑的な響きでしょう。
この本の面白いところは、架空の本を紹介する形を取りながらも、実際の本を”写真”に取って収録している所。芸の細かさが現実と妄想の境目をなくすことに成功しています。
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
どこかの扉を開ければ、すぐ先の曲がり角を曲がれば、ふと新しい並行世界が待っているような、SFというには身近で心情あらたかな世界が広がる作品です。それぞれの作品に対する感想も面白いです。
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
クラフト・エヴィング商會はたくさん本を出されていますね。正直な所、あまりにも完成された小じんまりさが全面に出すぎていて、そこまで深くは惹かれないのですが、この一冊は群を抜いて自分好みの作品です。
 
先日行われたクラフト・エヴィング商會の展示会、行われていたことは最終日に知り、結局行かずじまいだったのですが、改めて感想を書いたブログ何かを読むと、映画のセット同様の展示スペースがあった模様。これは残念。行けばよかった!

東宝の映画セットを作っている会社にお願いして制作してもらった展示ゾーン。実際にどこにも存在しない夜の街角をゼロから創り出すのはさぞかし大変だったことでしょう。

 
何よりもいいのはこの本の帯。
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
”すでに未来はなつかしい”

 
らくだこぶ書房21世紀古書目録

 
■次回
”すでに未来はなつかしい”。いい響きです。もちろん過去もなつかしい。次回は懐かしい過去がよみがえる作品を持ってきます。次回もお楽しみに。
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